出来事
長崎で生まれ育った私は、家から自転車で通える近くの高校に通っていました。もちろん、自転車通学です。別の高校に進学した友人は、電車通学が夢だと話していましたが、私は公共の乗り物があまり好きではありません。それは、今でも変割りません。高校までは、自転車で15分ほどの道のりでしたが、当時はウォークマンを聞きながら学校に通っていました。ある帰り、下り坂でイヤホンを片手で直しているときに、前輪のブレーキをかけてしまい自転車が前のめりに転倒して、私の後頭部に直撃する怪我をしてしまったことがありました。ちょうど、学校を出たばかりの場所だったのですが、しばらくは痛くて動けずにいました。ちょうど、通りがかった知らない先輩が助けてくれて、わざわざ保健室にまで連れて行ってくれました。後で、パンツが丸見えだったことをとても恥ずかしく思いましたが、仕方がありません。後頭部が切れていたのですが、おでこにも血が流れてきていてどこを怪我したのか全く分からない状態でした。血をぬぐっていき、おでこには怪我をしていないことがわかり、なんとか後頭部が切れていることがわかりました。その際の保健の先生のてきぱきした処置などを経験したことが、看護師を目指すことのきっかけになりました。応急処置だけした後は外科で二針縫うことになりましたが、心配していた髪の毛を剃ることもなくすぐに良くなりました。この怪我のおかげで、将来の道が見え、今私は看護師として働いています。